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内田康夫夫人であり、作家・エッセイストでもある早坂真紀の随想を不定期でお届け致します。

穂村弘さん

2018.2.3 Sat

全くの不勉強で、私は歌人でありエッセイストの穂村弘さんを存じ上げなかった。
いや! 短歌を勉強したこともなく、また短歌を詠むことにも興味はなかった。
夫が百人一首が好きだというだけで、古今和歌集や新古今和歌集、百人一首くらいはほんのちょっぴり諳んじていて、現代ではブームになった俵万智さんの代表作くらいは知っていたけど。あと啄木は好きだった。でも『和歌』と『短歌』の違いは今でも知らない。
しかし夫が脳梗塞で倒れてしばらくして、脳のリハビリと療養のつれづれに短歌を詠みませんか?と、講談社の系列である『短歌研究』からお声がかかった。
夫にだと思ったら、夫婦でということだ。エッ? 私のことを買い被ってる? と思ったが『夫は妻をいたわり、妻は夫に寄り添い』で(古いなァ)、ま、何とかなるだろうという軽いノリで受けてしまった。
短歌の約束事も古語もなにも知らないうえに語彙も少ない私は、しばらくは夫の助言や器用さ(多分)で、何とかなるさ!と調子に乗っていた。
しかしふと、ちょっと勉強してみようかなとその気になって、短歌に関する本を買い集めて驚いた。
世の中にはこんなにも結社(この結社という存在も知らなかった)があり、こんなにも歌人がいたのだと。地方の小さな村にも歌人はいた。
療養中の夫のはお許し頂くとして、私の詠む歌はただの素人だとちょっと落ち込んだ。
そして今の私は夫の介護に明け暮れて、感性を磨く刺激のない井戸の中にいるから仕方ないという言い訳に、どっぷりと浸かっていた。
そんな私に短歌研究社の社長は『東直子』さんを紹介して下さり、『十階』という歌集を頂いた。そして『穂村弘』さんという存在を知った。
穂村さんはエッセイスト賞をとった方だという。私のなんという不勉強。それで穂村さんの『野良猫を尊敬した日』と『ぼくの短歌ノート』を買った。
エッセイを読んで穂村さん(年齢としてはいいトシだけど、私よりはうんと若い)に少年っぽさを感じていた。流れとしては、私の持っているものと近いかもしれない(ごめんなさい。私なんかと同列にしてしまって)。私の頭脳をうんと明晰にして大人にしたというところか。ときには自虐のあるところが身近に感じてしまう。
ご自分をカッコよく見せようとしない、他人に言ったら恥ずかしいよという部分まで書いてしまう、サービス精神も大いに感じた。
でも短歌に関しては同列以前の以前のレベルだ。私は『短歌』というものを、まだ深く理解してないから。
当分は買ってしまった本が勿体ないから一所懸命取り組んで、それでも社長に「もう終わりにしよう」と言われるまで恥を晒すことにしようかな? でも、息切れ!

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