内田康夫夫人であり、作家・エッセイストでもある早坂真紀の随想を不定期でお届け致します。

ムニャムニャ

2020.2.13 Thu

エッ？　もう今年も終わるの？　1年が終わるのって早すぎる……と思っていたら新年になっていた。そしてエッ？エッ？と気が付いたら、もう2月になっていた。こんなスピードだと、明後日はもう来年になっているかも。
年齢を重ねると、1年の過ぎるスピードが早まるような気がする。
去年私は何をしただろう、自分の人生に何を残しただろうと真面目に考えると、結局だらだらと時間を食べていたような気がする。何の結果も残していない。
振り返れば、長く生きていて元旦の計なんてたてた覚えがない。遅ればせながら……、今年は何をしよう。
展覧会に行こうと思ったが40分待ちだなんて思うと、それだけで気持ちが萎えてしまう。だったら近場の旅行なんていうのもいいかな？と思ったが、女の一人旅も物欲しそうだ。それに人さらいにさらわれて外国に売り飛ばされたらどうしよう、私は外国語は全く分からないし……なんてバカなことを思って、結局は何もせずどこにも行かないでこのまま人生が終わってしまうのかもしれない。
1月30日から3日間、外出もしないで外気に触れないままだった。その間かかってきた電話が1本。怪しい電話だった。
何だか知らないけれど、「お宅のご主人の何とかの契約の更新がされてないけれど何とかかんとか……」と言われたので「そういうことは電話で言われても私には理解できないから、書類を送って下さい」と言うと、「こ
れは電話だけのお知らせ」だそうだ。
更新の手続きをしないと、その何とかが使えなくなるというので「夫は亡くなっているので、もう使うことはないと思います」と電話を切った。
私……、何を言いたいのか分からなくなってしまった。やっぱりボケてきたな。