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内田康夫夫人であり、作家・エッセイストでもある早坂真紀の随想を不定期でお届け致します。

思い出

2020.8.1 Sat

ティーサロン「軽井沢の芽衣」に行ったら、「浅見光彦 友の会」の4人の女性会員にばったり。約束して待ち合わせしていたのだそうだ。
マスクをしてやや離れて座って密を避けているけど、こうしておしゃべりの出来ることがうれしい……と。でもこうして会っていることに、「コロナ」に対する心の中の罪悪感を消せないのが「ちょっとね」と慎ましい行動を。でもこれからの人間関係はコロナ以前の、フランクな行動には戻れないのかもしれない。
久しぶりの「ご対面」にうれしくなって、むかし母に「おしゃべりするか食べるかのどっちかにしなさい」と、叱られたことを思い出した。それほど楽しかった。もちろん今は飛沫を飛ばさないように、お互いに気をつけていたよ!
自然に『内田康夫』の思い出話になって、それぞれが記念館やツアーなどでの楽しかった思い出に浸っていた。
イベントのジャンケンに勝って、「センセのジャガーのオープンカーに乗せて貰って、芽衣で二人でお茶をした」だの「子どものころの話をしたら、作品のヒロインにしてもらった」ことなど、それぞれの思い出を大切にしているようだ。
そういえば「芽衣」で「浅見光彦倶楽部」(*)の会員さんと「妖精会議」なるものを開いたとき、冷やかしにやって来た夫が「なんだ! 余生会議か」だなんて言って、キャーキャー叱られていたこともあったっけ。
夫がホットサンドを注文して、夫が食べ残したホットサンドの耳を私が食べて以来、夫のホットサンドは耳がカットされて、私用に別皿に盛って供されていたことを思い出してしんみり。
「作品を通して、いろいろな人と出会えたし、その作家と直接おしゃべりすることがあったし、楽しかったねェ!」と、夫は大勢の人たちに、それぞれの思い出を残して逝ったのだなと、寂しいけどうれしい。


事務局注 (*)=2016年に現在の「浅見光彦 友の会」に移行しました。

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