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内田康夫夫人であり、作家・エッセイストでもある早坂真紀の随想を不定期でお届け致します。

夫婦って?

2017.5.19 Fri

短歌もそうだけど、夫は現場復帰をしたときのことを色々と考えているらしい。
先日もじっと目を凝らしているので「何を考えているの?」と聞くと、復帰後第一作の構想を練っているとかで、うれしそうにそのタイトルを教えてくれた。
そしてポツリポツリと内容を話してくれたが、壮大な古代ミステリーになりそうだ。
夫の作品は読みやすく心に優しい作品だが、その実かなり内容は奧深くハードルの高い作品だ。だから、いつかリハビリでからだが元に戻っても、それから執筆ができるようになるまでには時間がかかるかもしれない。
『孤道』の完結も気になっているようだ。「きっといい作品が集まるでしょ。もう応募者におまかせして、焦らないでゆっくり療養しましょ!」と言うと、安心したように眠ってしまった……と思ったら、目を開けて「ぼくが死ぬときは、絶対!由美ちゃん今までありがとう!って言ってから息を引きとるから」。
あれっ? このあいだ私に、先に死んでもいいよって言わなかったっけ?
ブラックなことを言ったり(これはお互いさま)口には出さないけれど、夫は多分、私に対して感謝しているのだろうなと思った。そんなこと、別にいいのに。
からだは不自由だし作品は生み出せないしで、自分が社会から忘れられてしまうことに不安を感じたり、イライラしながらもいろいろ考えているのだなと思うと、やっぱり辛く切なくなって私は泣いてしまった(でも夫の額に、涙は落とさなかった)。
他人同士の結びつきなのに、親兄妹よりも大切な人になってしまう夫婦ってなんだろうと思った。
そう言えば高校生のとき私は「この家族の中で、血のつながってないのは夫と妻だけなのよね。それなのに家族の中心はお父さんとお母さんなのよね」と言ったことがある。
夫婦かァ……。
その新しい作品はまだまだ当分先になると思うけど、それまでは夫婦でリハビリ短歌(二回目が公開されてるみたい)をがんばります。


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