ブログ

HOME > 早坂真紀つれづれ

内田康夫夫人であり、作家・エッセイストでもある早坂真紀の随想を不定期でお届け致します。

昔は?

2020.5.3 Sun

最近の私のブログではご無沙汰だった『回遊魚A』とおしゃべりをした(彼女は東京だし私は軽井沢にいるから、もちろん電話です)。
さすがの回遊魚もコロナのせいで自宅待機を余儀なくされている。回遊魚が自宅待機だからもしかして……、と思っていたら結構元気で、電話で1時間近くもしゃべっていた。
退屈してないの?と聞くと、「私たちの年齢って、昔だったら縁側で日向ぼっこしている年齢なのよ。働きまわっている方がおかしいのよ」と返ってきた(よく言うよ!)。
それで話はエスカレート。
私「そう!♪村の渡しの船頭さんは、今年60のお爺さん♪って歌われているもんね。60過ぎたらもう年寄りかァ!」
回「縁側で日向ぼっこして、軒下には干し柿がぶら下がっていて……」。
私「綿入れのチャンチャンコを着て、背中を丸めて舟を漕いでいでるの」。
回「そばにネコがいて」。
私「髪はひっつめ頭で、てっぺんに団子があって」。
回「白髪じゃないとだめよ。眠っているのかと思ったら、息子の嫁をジロッとみて……」っと、どんどん話は進む。
その時我が家のそばを人が通った。
私「ちょっと待って。いま家のそばを通った人、綿入れのチャンチャンコを着て、猫背だった……」。
回「別荘の人もチャンチャンコ着るの?」。
私「いや、着ないと思う。麦わら帽子みたいのをかぶっているし……」。
と、まるで長谷川町子の『いじわる婆さん』みたいと、果てしなく話は続いた。
そして野菜が高くなっただの、この間貰ったリンゴが美味しくなかった、それは去年のリンゴでしょ、信州のリンゴは美味しいのよだの……。
そう言えば、ウチの夫はリンゴが大好きなのよね、それってナゾかけかい! なんて、夫がいたら「よくそんなにしゃべることがあるもんだ」と冷笑されるところだった。

« 

2020.5.5 Tue 筋肉痛

 »

2020.5.1 Fri 感動