内田康夫夫人であり、作家・エッセイストでもある早坂真紀の随想を不定期でお届け致します。

まるでアホのハテナ？

2024.2.13 Tue

私は幼稚と言うか精神的に成長してないと言うか、30歳過ぎたころでもなお、母は私のことを「この子は社会でちゃんとやっているのかしら」と、心配していたそうだ。
このトシになってもまだ幼稚な好奇心は旺盛で「何で？」「どうして？」という疑問が次から次へと湧いてくる。

例えば……。
※　スポーツ選手で、野球は『野球選手』サッカーは『サッカー選手』等々、スポーツ名に『選手』をつけるのに、相撲は関取とは言われるが『相撲選手』とは言わない。なぜ相撲にだけ『お相撲さん』と『お』と『さん』と、敬語を二つもつけて称ぶのだろう。
※　時代劇で背中から袈裟斬りされたはずなのに、次のシーンでは三角巾で腕を吊って出てくるのはなぜだろう。
※　同じく時代劇で悪いヤツ（画面に出てきた途端「アッ！こいつは悪い方だ」とすぐわかる）に猿ぐつわをされて両手を後ろ手に縛られて土蔵に閉じ込められている人は、トイレに行きたくなったとき、どうするのだろう。
※　チョンマゲや島田姿の人が寝るとき箱枕を使っているけど、あれでは寝返りもできないし安眠できないだろうな。それと何日の割合でシャンプーをしているのだろう。あんなヘアスタイルを最初に考えついたは誰だろう？
※　陸上トラック競技の女性選手のユニフォームのヘソ出しルックはどうしたことか。私は子どものころ母に、おヘソを出していると冷えてお腹をこわすとか、雷サマにおヘソを取られると言い聞かされていた。男子選手は半袖のＴシャツのようなユニフォームで、膝丈のパンツを履いているのに、女子はＴシャツも丈が短いしパンツもビキニっぽい人がいる。試合中にお腹こわしたらどうするのかと心配だ（まァ、真面目に心配はしている訳じゃないけど）。
※　ＴＶの食べ物の番組でタレントさんが食レポをするとき、食べ物を口に入れてしっかりと味わいもしないで、すぐに上向きになって目を閉じて「ン～！　美味しい」と言うのはなぜだろう。「凄く……、ちょっと、ん～、美味しい」と言ったアイドルがいたけど、食レポはちゃんとした日本語を使える人じゃないと逆効果だと思った。
※　女性は口紅をつけたりアイラインを引き付け睫毛をつけたり（ＴＶでは睡眠中でもばっちりメイクだ）化粧をするのに、男性がこれをやると気持ち悪いのはなぜだろう。
……って。

まだいろいろあるけれど、やっぱり私の精神は幼児のままで時間が止まってしまったらしい。我ながら呆れてしまう。自分の幼稚さを恥ずかしげもなくバラしてしまうなんて、やっぱり……だね！。
むかし夫に言われたっけ。「キミは黙っていれば賢そうに見えるのに、何かしゃべるとアホ丸出しだよ。人前では、あまりしゃべらないほうがいいと思うよ」と。
でも！　これはしゃべっているのではなく書いているのだから……って、やはりアホ丸出しか！