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内田康夫夫人であり、作家・エッセイストでもある早坂真紀の随想を不定期でお届け致します。

柳に風

2018.10.29 Mon

最高気温が10℃すれすれになって、軽井沢の冬が近いことを感じさせる。 ただ木によって紅葉のスピードが微妙に違っていて、イマイチの今年の秋だ。
それにしても、今年は台風の投げ売りのような年だった。 あの大型台風の後、東京駅から警視庁のある桜田門を通過する途中(警視庁に呼ばれたわけじゃない)、お堀沿いの柳が何本(残念!数えなかった)か根こそぎ倒れていた。
他の木はたぶん塩害で、風上に当たる方が茶色くチリチリになっているだけだ。柳に風……と言う言葉があるのになんたること! と思っていた。
今回また同じところを逆通過したら(釈放されたわけじゃない)、倒れた柳は全て片付けられていた。今度は何を植えるのだろう。昔は銀座通りといえば柳の木だった。
♪むかし恋しい銀座の柳♪だの♪一丁目の柳がため息ついた♪だのって。その銀座から柳が消えて、お堀からも柳が消えたら寂しいな……と、過ぎた日を懐かしむ後期高齢者の愚痴って、ただそれだけのこと。

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2018.10.25 Thu 3月13日