ブログ

HOME > 早坂真紀つれづれ

内田康夫夫人であり、作家・エッセイストでもある早坂真紀の随想を不定期でお届け致します。

返して……

2016.11.4 Fri

一年以上も過ぎたニュースを今ごろになって何を言っているの……と、笑われるかもしれない。
言い訳としては、この一年近く新聞はおろか、テレビもあまり見てない私は、世の中からかなり遅れた毎日を送っている。
それで最近になって知ったニュース。
1943年に奈良の新薬師寺から盗まれた『香薬師像』の、右手部分が盗難を免れていたらしい。
それまでにも『香薬師像』は2回も盗まれていて、最初に盗まれた時に右手部分が切断された。そしていろいろあって、『香薬師像』は本体と右手は別々に保管されていた。それで盗まれたのは本体だけだったということになる。
その経緯は不明だけれど、別の所に保管されていたその右手が最近になって見つかったということだ。
でも……、あちらこちらのお寺で仏像が盗まれる事件がおきているけれど、国宝クラスの仏像がなぜ簡単に盗まれるのだろう。それも3回も……。
それこそ仏さまの罰があたりそうなものだし、そんな尊い仏さまを盗んでどうするのだろう。家に飾るわけにもいかないし、売ったらバレバレだし。
実は……、内緒だけど『浅見光彦記念館』に行くと『香薬師像』を見る事ができる。
ショウケースの棚に乗るほどの大きさだし、品格もかなりねエ!というのを覚悟さえすれば……。
多くの人の観賞に値する作品だから芸術品なのだ。一人で観賞して満足しているのは、ただの自己満足品だ。『香薬師像』を元の場所に返したら?
改めて『平城山を越えた女』を読み直したくなった。

« 

2016.11.5 Sat 行って来た

 »

2016.10.29 Sat 負けた!