内田康夫夫人であり、作家・エッセイストでもある早坂真紀の随想を不定期でお届け致します。

ショック！

2016.6.6 Mon

このところ、ちょっと立ち直れないかもしれないほどのショックな出来事があった。それも二度ッ！
タクシーばかりでは勿体ないと、最近は電車に乗ることにしている。その方が人間ウオッチングが出来るし健康的だし。
おかげで最近は圧倒的にスマホ派が多いことがわかった。７人掛けのシートに座っている人の５人はスマホとにらめっこしているほどだ。あとの２人は本を読んで（偉い！）いるか、いねむりか。ガラケーでメールなんて、１人もいない。それで私もそろそろガラケーを卒業かな？なんて……そんなことはどうでもいい。
電車に乗ってつり革につかまると、目の前に座っていた肌の浅黒い青年（多分東南アジアかな）が、私ににっこり笑いかけて席を譲ってくれるではないか。
エエエッ！！だったが、まさか「私、そんなトシではありません！」なんて大人気ないことは言えないし「ありがとうございます」とほほえみ返し。しかしショックだった。
４つほど先の駅で青年は下りたが、そのときも私にほほえんでくれる。私ももう一度「ありがとう！」とにっこり。
そしてつい昨日、地下鉄に乗ってつり革につかまったら、目の前の日本人青年が私を見上げてにっこりして「どうぞ！」
ゲゲゲッ！！　またかよと思ったが「ありがとうございます」
次の駅で私の隣りの人が下りたので、その青年が座って私はまた「ありがとうございます」
昨日は私の方が先に下りたので、下りしなにもう一度「ありがとうございました」と、昨日は３回も『ありがとう』を言ってしまった。
それにしても、私って、それなりに老婆に見えるのかとショックだった。しかし……、いや！まて……、もしかしたら……、私が可愛かったのかも……って、そんなワケないか！