内田康夫夫人であり、作家・エッセイストでもある早坂真紀の随想を不定期でお届け致します。

来ちゃった

2017.6.17 Sat

来ちゃった……って、帰って来ちゃった、です。
このところ「こころ」がちょっとお疲れだったし、日曜日にはセンセの朗読を聴く会もあるしで、夫を友人に頼んで帰って来ちゃった。
一カ月ぶりの軽井沢の、なんと緑の濃いこと。こころは『秘密の花園』の世界に入り込んでしまいそうだ。
まだ下手くそな声でウグイスは鳴いているし、ソヨソヨと音が聞こえそうに爽やかな風は吹いているし、空は抜けるように青いし、草むらからお母さんキジが顔を出して辺りを窺っているなと思ったら、雛キジがピヨピヨしていたし。
ホント『秘密の花園』的こころ。
でも……、やっぱり軽井沢はずいぶん変わった。この前にも書いたと思うけれど、大きな建て物が増え過ぎた。ティーサロン「軽井沢の芽衣」や宿泊施設「浅見光彦の家」（*注）を建てたころは、規制がとても厳しかったような気がするが、最近では緩やかになったのかな？
それでも森の中に入ると肌寒く……、そう！　昨夜は、暖房を入れてしまった。我が家は木々に包まれていて安心したのか、珍しく夜中に一度も目が覚めずに、おまけに寝坊までしてしまった。
軽井沢の森の中の家って、大好き！