内田康夫夫人であり、作家・エッセイストでもある早坂真紀の随想を不定期でお届け致します。

オートミール

2021.6.27 Sun

最近オートミールの売り上げが、以前の２～３倍に増えたとか。栄養価が高く、ダイエット効果抜群だからだとか。朝食のパンやご飯の代わりにオートミール を食べるといいそうだ。テレビでオートミールをお粥風に炊く方法だとか、スイーツにする方法などを放送していた。
大河ドラマの渋沢栄一は、幕臣になってヨーロッパ各国の歴訪の時に知り、帰国してからの朝食はオートミールだったらしい。日本人にはあまり馴染みはないようだが、私は小学生のころか食べていた。
そのころ埼玉県の田舎にいたのだがお米は配給制で、育ち盛りの兄妹のお腹を満たすことはできなかったらしい。
しかし父がＧＨＱに勤めていた関係で（ＧＨＱは戦後しばらく東京駅近くの、第一生命ビルを占領して使っていた……かな？。マッカーサーもそこにいたのかも）、ＧＨＱの購買部（？）で缶入りのオートミールを買ってきた。コロンブスのような絵の缶だったという印象がある。多分そのころ日本ではオートミールは売ってなかったのかもしれない。
ほんとうなら牛乳を使用するのだが牛乳もなく、水でオートミールをお粥のようにしていた……と思う。そしてやはりＧＨＱで買ってきたコンデンスミルクをかけて食べていた。それがご飯の代わりだったのだが、美味しかった。
後に夫にちゃんと牛乳でお粥状にして、コンデンスミルクをかけて食べさせた。
すると夫は一口食べて「ん？これ、何だか○○みたい。貴族はこんなものが好きなの？」 と拒否された。
これは前世イギリス貴族の食べ物で、前世江戸町民の口には合わなかったようだ。それ以来オートミールは食べてない。テレビを見ていて、無性に食べたくなった。もう江戸町民はいないしで、久しぶりに『コロンブスの缶』を買ってきて、イギリス貴族に戻ろうかな？と思った。

※　このブログを最近読み始めたという方へ。
イギリス貴族とか江戸町民とか言っているのは、ジョークです。
私も夫も前世とか来世などということは信じてないのですが、私の妄想の世界で、私の前世はイギリス貴族で、夫は江戸町民だったと吹いているだけです。
私の周りの人たちは冷笑しながらも、私がイギリス貴族であったというホラを受け止めて、その世界を楽しんでいるだけです。
決して思い上がっているわけではありませんので、そこのところををお含みの上、これからも私の妄想の世界をお楽しみ（冷笑でもいい）下さい。