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内田康夫夫人であり、作家・エッセイストでもある早坂真紀の随想を不定期でお届け致します。

霜枯れ

2022.4.24 Sun

スーパーマーケット『ツルヤ』の入り口の花屋に、鉢植えのシャクナゲを見つけた。身の丈30センチくらいで、ややムラサキがかったピンクのきれいな花がたくさんついていた。
町はコブシの花盛りだというのに、標高の高い我が家あたりは、まだ芽吹きがやや濃くなった程度の気配しかない。侘しいので衝動買いをした(1990円 だった)。
早速庭に植えた。枯山水がちょっぴり華やかになった。
ところが4月も中旬だというのに、気象情報を見たら、今朝の明け方の気温が-5℃だったって。
なんと無残な! きれいだった花が凍って、そして朝日に溶けてゲンナリでガッカリ。まさか-5℃になるなんて、思いもしなかったから。
そしてそして……。
咲きかけていた、たった一輪のコブシまで凍ったのか、茶色くなって枝から落ちていて、しだれ桜の頭を出しかけていたピンクが茶色く変色しているではないか。ナンタルチア・サンタルチアだ。
自然は偉大だけど、勝てない!

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