内田康夫夫人であり、作家・エッセイストでもある早坂真紀の随想を不定期でお届け致します。
自己申告
2017.12.18 Mon
実年齢より若く見えるとは言え(自己申告です。自分でそう決めました)、やはりトシには勝てないようだ。でも、認知症の訪れ?と、ちょっと心配な時もある。
講談社の編集者の方におだてられ、また短歌の経験のある夫を頼りに引き受けた『夫婦短歌』。もう四苦八苦している。
四苦八苦しているわりには「まあまあじゃん!」……と思ったり、これも自己申告だけど、才能不足を認めないわけにはいかない。
夫は物を書くことへのリハビリ中だから許されるかもしれないけれど、私はそうはいかない。何とか詠まなくてはと、ふっと思いついたテーマや、心に感じた瞬間の言葉をメモっておいて、あとで必死に何とか形にと詠んでいるのが現状だ。
一昨夜、ベッドに入って本を読みながら、「あれえ!美しい!」という歌が浮かんだ……と、その瞬間眠りに落ちたらしい。
目が覚めたとき、歌が浮かんだことは覚えていたけど、あれッ?なんだっけとその美しい言葉自体はころっと消えていた。
その代わりに本はベッドの下に落ち、眼鏡は枕とヘッドボードの間にはさまっていた(なんてこった!)。
今朝は今朝で歯をみがきながら、ふっ!とテーマが浮かび、磨き終わってメモろうとして「あれっ? なんだっけ」。
それでもヨタヨタヘロヘロと、もう半年以上も続いている。
ありもしない才能で頑張っている私は健気……と、またまた自己申告。だって誰も褒めてくれないんだもの(褒めようがないのはわかっている)。
グチグチ言っても締め切りはあるし、がんばっぺ!(NHKの朝ドラ『ひよっこ』以来の、マイブームの言葉です)。