内田康夫夫人であり、作家・エッセイストでもある早坂真紀の随想を不定期でお届け致します。
寝坊
2018.1.27 Sat
はッ!と目が覚めたら、いつもより2時間も長く眠りこけていた。
昨夜ベッドに入ったのも、マイスリーを飲み『短歌研究』で勉強しながら眠りに落ちるのを待つのも、いつも通りだったはずなのに。
年を重ねると朝が早いという。多分それはベッド(布団?)に入る時間が早いからだろうと思っていた。することがなく早く床につくから早く目覚めるのであって、でも……、10代のころ私は、早く床についても何時間でも起こされるまで眠っていたっけ。
眠ることもエネルギーが必要なのだそうだ。年をとるとそのエネルギーがなくなってくるから、早く目が覚めてしまうのか?
それはさておき、夫が倒れてからしばらく、看病・看護に慣れなくてフアンフアン(不安という意味です)・イライラ・メソメソしていたころは、いつも通りにマイスリーを飲んでいても1時間毎に目覚めていたものだ。そして3時にすっかり目が冴えてしまったりしていた。
それがあれから3才も年をとったというのに、2時間も長く眠りこけていたなんて。
びっくりしてベッドを下りて、いやに視界が狭いなと思ったら、まぶたが腫れていて目をふさいでいた。あきらかに寝過ぎだった。
仕方なく両まぶたを持ち上げながら、「殿中でござる」状態でリビングに向かった。勿論すり足で……。まったく!もうッ!