内田康夫夫人であり、作家・エッセイストでもある早坂真紀の随想を不定期でお届け致します。
ららら♪クラシック
2020.5.9 Sat
以前このブログ欄で、お医者さんたちによるオーケストラ『医オケ』に触れたことがある。
その時コンサートマスターをしていた知り合いの歯医者さんが、ショスタコーヴィチ『シンフォニー5番』で、ソロの部分を演奏した。
私はクラシックファンだけど、音楽は学校の音楽の時間で習ったレベルで、ただ好きだ……というだけだ。それでショスタコーヴィチなんて「小難しくてわかんなァい」だった。
それが再放送だと思うけどNHKの『ららら♪クラシック』を見た。
何と! 『セカンドワルツ』や、何たらという昔の映画の『ロマンス』がショスタコーヴィチ作曲だったのだ。
『セカンドワルツ』は映画『シンデレラ』で、王子とシンデレラが踊るシーンで使われている。いい曲だなと思っていたが、まさかショスタコーヴィチだったとは。
私は映画のシーンを思い出して、ダンスは全く駄目な夫と踊っているつもりになっていた。ドレスはワールドクルーズのときの、右肩モロ出しのコーラルピンクのドレス……なんて、いいトシをしちゃってバカ丸出し。
番組の中で、バイオリンとピアノで『ロマンス』を演奏していた。
何という美しい曲だ。それこそ心臓にキューンと差し込んでくるようで、この曲を私のためだけに弾かれたら、私は瞬時に恋に落ちてしまう……と、またまたアホな妄想に、我ながら大テレ。
こんな美しい曲を作っているのに「小難しい」なんて、ショスタコーヴィチさん、ごめんなさい……だった。