内田康夫夫人であり、作家・エッセイストでもある早坂真紀の随想を不定期でお届け致します。
体温計
2020.7.11 Sat
我が家には体温計が3つ(3本?)あった。
ずいぶん昔に買ったのが2つ(2本?)あったのだが、夫の在宅介護をしたときに1本(めんどうだから『本』に統一)買い足した。
コロナが始まって朝晩の検温が始まると、古いのが2本とも電池切れしていたらしく使い物にならない。それで新しい1本を使っているのだが、腋の下にはさんでじっとしているより、おでこにピッ!とやるほうがカッコいい。欲しくなったのだがどこにも売ってない。
私はネットでの買い物はしない。それで妹に頼んで買ってもらった。
届いた!届いた! しかし日本製ではないので不具合があったら返品可能だからと、妹が言ってきた。
すぐ試してみた。エッ!? 腋の下で計ったのと温度が違う。どっちにしても37度越えはないけれど、何度計ってみても違う。どっちが間違っているのか0.5度は違う。腋の下とおでことでは体温は違うの?
それで私は腋の下に向けてピッ! 違う! ほっぺたでピッ! あごに向けてピッ! 二の腕でピッ! ふくらはぎでピッ! つま先でピッ! 残念ながら背中は計れないけれど、どこもここも体温は微妙に違っていた。楽しくなっていた。
妹にそのことを伝えると「アホじゃないの?」。
返品するからと言われたけれど、楽しいから返品しないことにした。やっぱりアホだ。
今日も東京の感染者は200人超えだったらしい。遊んでいる場合ではないのだ。