内田康夫夫人であり、作家・エッセイストでもある早坂真紀の随想を不定期でお届け致します。
サギ電
2020.12.6 Sun
外出から帰ってきたら、留守録のボタンがチカチカ点滅していた。
「こちら中部電力~~です」と、相変わらず早口で最後まで聞き取れない。
軽井沢の電気は中部電力エリアで、電気料金のことで電話をしてきたようだ。我が家は電気料金を滞納した覚えはない。要するに、高額な電気料金を支払っている人には返金システムがあるそうなのだ。
声優さんかな?というしゃべりかたで「毎月の支払額が2万円以上の人は1のボタンを……」というところで留守録を切った。「毎月の電話料金の額など、電力会社なら分かっているはずだろう」と。
悪知恵の働くヤツ等は、あの手この手で高齢者を狙い撃ちしていると腹がたつ。その知恵を真面目な方に使え!と腹をたてているけれど、そのうち私も詐欺に引っかからないとも限らない。
最近は消化器の点検とか、ガス器具の点検だとかで家に入り込み強盗をはたらいたというニュースが増えた。捕まった強盗は学生で、成功報酬として100万円もらうはずだったそうだ。ほとんどが高齢者を狙い撃ちしているようだ。
私も高齢者。用心していても詐欺に引っかかるって、一瞬の『魔』なのだろうな。