内田康夫夫人であり、作家・エッセイストでもある早坂真紀の随想を不定期でお届け致します。
むずい?
2020.12.23 Wed
私はボケ防止のために、よくテレビのクイズ番組を見ている。知っていれば声を出して答えるし、知らないときも声をだす。「知らない!」って。(声を出すことは健康にいいんだって)。
そのクイズ番組で「むずい」という言葉を聞いた。クイズ番組だけではなく、時事問題のトーク番組でも使っている人もいた。
高学歴の人まで口にしていたから、私が無知なのかと思って辞書を引いたけれど出てなかった。それでネットで調べたら、若者言葉で『難しい』の略語なのだそうだ。
言葉は時代と共に変化するのだろうけど、せめて真面目な番組や自称・他称インテリやいいトシをした大人は、若者たちの略語はなるべく使って欲しくないないと思った。何だか人間が軽く感じるのは、私だけかもしれないけれど。
難しい……が『むずい』なら『はずい』は何? 『おい』は? 『なつい』は何だろう。『かし』を抜いた言葉が次々とでてくる。
売れっ子で忙しいくて時間がないのは分かるけど、せめてそんなに若くない高学歴の人は、正しい日本語を使ってくれないかな。そうでないと、ボケ防止のためにクイズ番組や時事トークを見ている私は、やはりボケが始まったかと心配になってしまう。
私……『さい』ことを言っているのかな?