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内田康夫夫人であり、作家・エッセイストでもある早坂真紀の随想を不定期でお届け致します。

男女って?

2021.5.1 Sat

男女雇用機会均等法はあるものの、政界を含めて社会の重要ポストの女性の数はかなり低い。閣僚に関しては世界の171位だって(113位という説もある)。
一般企業だって役員に占める女性の割合は4%弱だそうだ。
昔から私は男は優れているかもしれないけど、女だって優れた人はいる。バカな女がいるかもしれないけど、バカな男だっているじゃない……と思っていた。
現代は違うけれど、以前は「男は台所に入ってはいけない」なんて言われて、男女の仕事の役割があった。
でも私は男の美容師や料理人などがいるのだから、別に男だとか女だとかきめなくてもいいと、20代のころから思っていた。妻が外で働いて夫が家事をしたっていいじゃない……と。
それで私は友人に「あなたは日本に生まれてくるのが30年早すぎた。でなければヨーロッパに生まれるべきだった」とからかわれた。
あれから50年以上(トシがばれた?)経っているけど、多少は女性の立場は変わったかもしれないけど、変わった!と言えるほど変わったとも思えない。
何でだろうと、はたっ!と膝を叩いた。
スーパーで買い物を済ませて車に向かう時、お母さんに手をひかれた5~6歳くらいの男の子がやってきた。男の子が私に気が付いて「あっ!あの人、女のくせに男みたいに髪の毛が短い」と立ち止まった。
その時お母さんは「しっ!」と男の子を黙らせ、子どもの手を引っ張って足早に立ち去った。私のそばを通り過ぎながら、男の子は私の髪をじろじろと見ていた。
こんなころから男や女のあるべき姿を形作っているんだもんな。
女のくせに……って、あんた!男のくせに女みたいな小っちゃいこと言っているようじゃ、ろくな男になれないよと可笑しかった。
因みに、夫は『才能のある女は、才能を社会に還元するべきだ』派だった。昭和一桁にしては進んだ考えを持っていたが、結局のところ私は夫の手のひらで踊っていたのかな? 才能と言えるほどの才能はないけれど、とうとう夫の扶養家族にはならず、家事から夫の身の回りの世話など、妻としての役割までこなしていた(……と自画自賛)から。
やっと自分のために自分の時間を……と思っていたのに、コロナのバカ!
あれっ? 何の話だっけ?

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2021.4.25 Sun カモシカが……