内田康夫夫人であり、作家・エッセイストでもある早坂真紀の随想を不定期でお届け致します。
忙しい!
2021.10.3 Sun
このところのツキのなさ。ついてないときって、なぜ嫌なことが立て続けに続けて起きるのだろう。このところホント嫌なことが押し寄せてきた。
私はもう相当なトシだからって、いやトシじゃなくても、大人が転ぶという姿は美しくない。だから私は歩くときは、いつも転ばないように注意している。それなのにあれは一瞬の一瞬の、魔が差したとしか言いようのない出来事だった。
あの日私は家の横にある灯油の残量を調べに行き、コンクリートの階段を一段上がりそこねて、階段の角に左足の向こうずねを思い切りぶつけた。
5センチほどの切り傷から血が滲み、傷のまわりが直径8センチほどの広さで、見る間に内出血で紫色に腫れ始めた。向こうずねが泣きたいほど痛い。その時身を守るために思わずついた右手の付け根も打撲症でやや紫色して腫れてきて痛い。そんな時でも誰かに見られてないか気にする自分がいた。
破傷風になるといけないので、すぐ傷口を消毒して手当をしたが、まともに歩けないほど痛い。こんなとき誰かが側にいると、きっと甘えに心が緩んで泣いてしまうのだろうと思った。でもオババの涙って可愛くもなんともないので、一人呻きながら歯を食いしばって我慢していた。
2~3日して痛みが少し収まって東京に帰ったら、エアコンが故障していた。 連日35℃にもなっていた東京を二ヶ月も留守にしていたのだから、部屋はまるでサウナだ。そのサウナを我慢して(翌日から東京の気温は下がった)、お次はFAX機器の故障。その次はパソコンの送信受信が不可。そして口内炎。
まったくなんてこった。
向こうずねの痣も薄れ(まだ骨は少し痛い)、エアコンとFAX機器を新しくした。なんたってもう13年も使っていたのだから故障もするだろう(私はウン10年使用しているので、修理不可能なほどボロボロ)。
最近の機器の部品は、10年で無くなるらしいけど、これからの10年は取りあえず安心。もっとも10年後の故障のとき、私が生きていればの話だけれど。
暑い東京から軽井沢に帰って来たら、暖房だって! まったく忙しいことだ。