内田康夫夫人であり、作家・エッセイストでもある早坂真紀の随想を不定期でお届け致します。

チコちゃんに叱られる！

2018.5.24 Thu

ＮＨＫの金曜日の20時頃からと、その再放送で土曜日の8時15分から『チコちゃんに叱られる！』という番組がある。私は今、チコちゃんにはまっている。
5才という設定の二頭身のチコちゃんが、大人の出演者に普段は何気なく使っている事柄を質問して、答えられなかったら「ボーっと生きてんじゃねえよ！」と目から炎、頭から四カ所湯気（？）を出して怒るのだ（開けた口からは、歯は1本しか見えなかった）。
チコちゃんが上品とは言えないけれど、世の中は上品な人ばかりではないし、この程度の下品な人はたくさんいるし……。私はこの番組の岡村隆史（以下敬称・略）のファンだし……。
この二頭身のチコちゃんの動きが楽しいし可愛い。
初め私は大きな頭のかぶり物をかぶっていると思っていたのだが、それにしては顔の表情はどうしているのだろうと悩んでいた。コンピューターグラフィック（ＣＧ）には違いないのだけど、顔だけＣＧ？と。
昨日、岡村が「ＮＨＫの○○さんのＣＧの技術は凄い！」というような事を言っていた。
本当にいまのＣＧの進歩は凄い。改めて夫との会話を思い出してしまった。
『死者の木霊』を自費出版してなかったら、ボクたちは今ごろ生活保護を受けているかもね。
ＣＭの企画や絵コンテからすべて手作業だったあの時代。そのうち世の中の進歩についていけなくて、受注はたぶん減りまくるだろう。トシはとっていくしセンスはどんどん古くなっていくしで、会社は倒産して生活は困窮の極みになるだろう。
あの時、『死者の木霊』にへそくりを出してよかったと肩を抱き合った（つもり）人も、あっちの世界に行ってしまった。
あっちから「ボーッと生きているんじゃないよ！」と叱られないように、夫の残した作品と読者を大切に思いながら前を向いて生きよう！っと。