内田康夫夫人であり、作家・エッセイストでもある早坂真紀の随想を不定期でお届け致します。
行ってきた
2017.2.13 Mon
2月10日は、浅見光彦の誕生日……ということになっているが、2日遅れの12日に、彼の誕生日を祝いに『浅見光彦記念館』に行ってきた。
この寒さの中、さらに寒さの厳しい軽井沢に誰か来るの? と思っていたが、来てた来てた! 開館時間を待ちかねていた方もいらして「仕方ないなァ!」で、暖かい館内にお招きした。
私もいつ以来の記念館だろう。でも……、会員さんに会いたくて「ただいま」の練習までしている夫には言えずの軽井沢だ。良心は咎めていたが、でも……、夫は友だちに頼んで夫の代理ということで、……。
誕生日を祝うといっても何をするというわけではない。ただ『内田作品』という共通の趣味を持った人たちが集まって、紙コップで紅茶を飲みながらワイワイおしゃべりをするだけのこと。それにしては大勢の方がいらしてワイワイ・キャーキャー。
キャーキャーという騒ぎでお解りのように、キャーキャーのグループは私を中心とした多勢の女子(元女子?)たち。
少数の男子たちはその辺をウロチョロしながら旧交を温めているらしい。でも時々女子たちのほうをチロチロみているので、私は「度胸があったら、仲間に入っていいのよ」とお誘いをした。勿論そんな度胸のある男子はいなかった。いや! 一人だけいた。席を離していたけれど。
久しぶりに楽しい1日だった。哀しがるから軽井沢でのことは夫には言えないけれど、「大勢の会員さんたちが、センセのことを忘れるワケないって言ってるよ。心配してるよ。お帰りなさいの言葉でお迎えするらしいよ」くらいは伝えなくっちゃ。
これでエネルギー注入で夫の介護(話相手?)ができそう。
夫のお散歩が、早く『南極探検』から『北欧……』を脱出して、『タヒチ……』にならないかな。