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内田康夫夫人であり、作家・エッセイストでもある早坂真紀の随想を不定期でお届け致します。

願い

2016.12.26 Mon

またまた3時半に目覚めて、その次に5時。横になっているだけでも疲れは取れると聞いているので、じっとベッドで横になっていた。
いっこうに眠たくならないし、横になっているだけでも疲れるので仕方なく起きて、シーツや布団カバーをはがして新しくした。それでもまだ6時。チェッ!だ。
しかし……。
10代20代の頃は、どうしてあんなんに眠れたのだろう。起こされなかったらお昼過ぎまで眠っていた。
短大時代に実家に帰ったときなど、「いつまで寝ているの!雨戸も開けないで、ご近所にみっともないでしょッ!」と母に叩き起こされて、しぶしぶ起きてもまだ寝惚けていた。
ご近所の目のために、何で起きなきゃいけないの? ブツブツ……。
あの眠さはどこにいったのだろうと考えて、ふと気がついた。
あの頃は過去より未来の方が多かった。そうか! 私の未来は限りなく短くなっている。
その残り少ない未来を、寝ている場合ではないのだ。
だから起きてシーツや布団カバーを取り替えたのは正解だったのだ。
そう言えば……、以前、不眠症で悩む私に夫がくれたアドバイス。
「悩むことはない、不眠症で死んだという話は聞いたことないし、そのうち永遠に目が覚めなくなるんだから心配することはない……」
かなりブラック、そして真理!! でも寝付きが悪くて早く目覚めるって、辛いことだ。ヤダヤダ。
「私は眠り姫になりたい」と言ったら、スタッフが「キスをして起こすのは先生ですか? DAVIDですか?」って。何を言っているのだ、D……いやいや、それはムニャムニャ……

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